摂食嚥下障害と食べ物

今回は摂食嚥下障害と食べ物の関係性についてお話したいと思います。

 

<摂食嚥下障害の方が食べにくい食べ物> (カッコ内は代表例です)

・酸味の強いもの(酢の物、柑橘類)

・パサつくもの(焼き魚)

・バラバラになるもの(ビスケット)

・飲み込みにくいもの(こんにゃく)

・喉に貼り付くもの(餅)

・繊維の多いもの(ごぼう)

・液体と固体が混ざっているもの(味噌汁)

 

<摂食嚥下障害の方が食べやすい食品の特徴>

・適度な粘性のあるもの

・口の中や喉でバラバラにならないもの

・口の中や喉で変形しながら滑らかに通過するもの

・べたつかず、喉越しの良いもの

・密度が均一なもの

 

<摂食嚥下障害の方が食べやすくなる方法>

・食べ物をミキサーにかけてトロミ剤などで固めたり、刻んだ食べ物やほぐした食べ物にあんをかける(あんかけにする)

・軟らかく煮て、歯茎でつぶせるくらいの硬さにする

・繊維が残るものは避ける

・飲み物、汁物にとろみをつける

 

<ご家族様へのアドバイス>

・病院や施設では、その方に適した形態の食事を提供することができますが、在宅ではご家族様が作らなければならず、毎食となると大変ですね。

・市販品の介護食を利用するもの良いと思いますよ。ドラッグストアや介護用品を取り扱っているお店などに売っています。

・私のお勧めは市販の離乳食の活用です。最近の離乳食はレパートリーも多く、硬さや形態も赤ちゃんの月齢に合わせていろいろと取り揃えられているため、患者さんの状態に合わせて選びやすいです。

 

摂食嚥下障害になっても、食べる楽しみを無くさないようにしたいですよね。

食べることが大変になってしまうと、食事そのものが嫌になってしまうので、できるだけ安全に、美味しく、楽しく食べれると良いですね。

また、ご家族様の負担が大きすぎると精神的に辛くなってしまいますので、上手く市販品などを活用しながら、負担を少なくしていくことも大切だと思います。