今回は、半側空間失認について、Q&Aで説明していこうと思います。
Q1. 半側空間失認は片側が見えていないの⁈
A1. 見えていないわけではありません
→半側空間失認は、視力や視野の問題、眼球の運動障害があるわけではなく、見えているはずの左右どちらか(主に左)の空間を認識できない状態です。見えていないのではなく、脳が認識できていないのです。
半側空間失認は方向性注意障害ともいわれ、無視が起きている側も、注意が向けられるようになれば認識できるようになります。
Q2. 半側空間失認は左側にしか起きないの⁈
2. 左側に起こることが多いですが、右側もまれにあります
→半側空間失認は右大脳半球損傷で起こることが多く、その場合は左半側空間失認となります。右大脳半球損傷の約4割に左半側空間失認がみられます。
まれに左大脳半球損傷で右半側空間失認が生じることがあります。
Q3.半側空間失認ではどのような症状がみられるの⁈
A3. 以下のような症状がみられます
・顔が無視側と反対を向きがち
・無視側の食事を食べ残す
・無視側にある物を「無い」と言う
・車椅子の無視側をよくぶつける
・人とすれ違う時の距離がギリギリ
・無視側にある部屋や建物を見落とし、通り過ぎる
・本や新聞の無視側の文章に気づかず、読み落とす
Q4.半側空間失認の方と接するときの注意点は⁈
A4. 以下のことに注意してみてください
・重度の半側空間失認の方は、無視側から声をかけられると驚いたり、不安や恐怖を感じることがあるので、無視がない方や正面から話しかけましょう。徐々に無視側に注意が向くよう誘導しましょう。
・軽度の半側空間失認の方には、リハビリも兼ねて無視側から声をかけて無視側を意識してもらっても良いと思います。自分で無視側に気づけるよう、日々の意識づけが大切です!
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