健忘について

今回は「健忘」について、分かりやすく説明していきたいと思います。

健忘ってよく聞くけど実はよく分からない・・・という方、多いのではないでしょうか。

一緒に健忘について学んでいきましょう!

 

<健忘とは>

・健忘とは、過去の経験を部分的にまたは完全に想起できなくなる(思い出せなくなる)ことです。

・記憶障害のうち、特に陳述記憶が障害された状態です。陳述記憶とは記憶のうち言葉で表現できるもので、エピソード記憶や意味記憶のことです。(詳しくは前回投稿をご参照下さい)

 

<健忘の分類>

・逆向性健忘

→原因となった出来事(病気など)の前に起こった出来事に関する健忘

・前向性健忘

→原因となる出来事の後の新しい記憶を保持できないもの

・感覚特異的健忘

→ある感覚によって処理される出来事に関する健忘(例:失認)

 

<健忘の種類>

・一過性

→脳外傷後などにみられる一時的な健忘

・固定性

→脳卒中、脳炎、広範囲の虚血、心停止などの重篤な病気後にみられる継続的な健忘

・進行性

→アルツハイマー病などの変性性認知症でみられる症状が進んでいく健忘

 

<健忘の原因>

・栄養障害

・脳に影響を与える頭部外傷

・脳卒中や心停止など脳への血液または栄養の供給が低下する病気

・けいれん発作

・脳炎

・脳腫瘍

・アルツハイマー病などの認知症

・慢性のアルコールの乱用

・重度の精神的ストレス

・特定の薬剤の使用、薬物中毒      など