生活習慣病のお話 糖尿病について

今回は生活習慣病の「糖尿病」についてお送りしたと思います。

糖尿病は放置してしまうと怖い病気です。

糖尿病について知り、しっかり予防・治療・管理していきましょう!

 

<糖尿病とは>

糖尿病は、血液中の血糖値が慢性的に高い値を持続する病気です。

大きく1型糖尿病と2型糖尿病に分かれています。

糖尿病は遺伝的要素も大きく、家族に糖尿病患者がいる場合に発症する可能性が高いといわれています。

一度発症すると完全に治るということがないため、生涯を通してうまく付き合っていくことが大切となります。

 

<糖尿病の種類>

1.1型糖尿病

 →インスリンをつくる膵臓の細胞が障害 されることで発症。インスリン依存型とも呼ばれます。

2.2型糖尿病

 →食べ過ぎ・飲み過ぎや運動不足、ストレスなどにより膵臓の働きが弱まったり、インスリンの働きを阻害する物質が体内にたまることによって発症。遺伝的要素も大きい。インスリン非依存型とも呼ばれます。

 

<糖尿病の原因>

血糖値を下げる機能を持つインスリンの不足や、インスリンの効き目が弱くなることが原因です。

 

1型糖尿病の発病の原因は2種類あります。

①原因不明のタイプ(特発性)

②感染症などによる免疫不全から膵臓細胞を破壊してしまうタイプ(自己免疫性)

 

2型糖尿病の原因は食べ過ぎ・飲み過ぎや運動不足、ストレスなどの生活習慣、遺伝などで膵臓の動きが弱まったり、インスリンの働きを阻害する物質が体内にたまることによって起こります。

 

<糖尿病の症状>

2型糖尿病の場合、初期症状はほとんどなく、早期発見が難しいといわれています。悪化すると、口の中が渇く、喉が渇く(水分を多く摂取するようになる)、トイレが近くなる、疲れやすくなる、体重が減るといった症状がみられます。

さらに悪化すると、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、末梢神経障害などの合併症を引き起こします。

1型糖尿病も上記のような症状がみられます。

 

<糖尿病の検査>

血液検査で血糖値やHbA1cの値を調べます。HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)は、過去1〜2ヵ月の平均的な血液中のブドウ糖の量を表すものです。

検査は2度行い、次のページで示すの4つの所見のいずれかが両日で確認されると糖尿病と診断されます。

 

<糖尿病の診断>

度の検査で①〜③のうち少なくとも1つと④が同時に確認された場合、その段階で糖尿病と診断されます。

①早朝空腹時の血糖値が126mg/dL

②75グラム経口ブドウ糖負荷試験で

2時間後の血糖値が200mg/dL以上

③時間に関係なく測定した血糖値

(随時血糖値)が200mg/dL以上

④HbA1cの値が6.5%以上

 

<糖尿病の治療>

1型糖尿病では、インスリンの必要量が足りていないため、速やかにインスリン注射によって補っていきます。

2型糖尿病では、食事内容に気をつけたり(食事療法)、適度な運動を行ったり(運動療法)することで症状を改善を目指します。

2〜3ヵ月ほど食事療法と運動療法を続けて、症状の改善が見られない場合には、経口血糖降下剤やインスリン注射などによる薬物療法に切り替えます。

 

<糖尿病の方が気を付けるべきこと>

食事は、炭水化物、たんぱく質、脂質の三大栄養素をバランスよく取ることや、ビタミン、ミネラルなどを欠かさず取ることが大切です。

かかりつけ医に1日に必要なエネルギー量を決めてもらい、栄養バランスの良い食事をとるよう心がけましょう。

運動は、ウォーキングや自転車、スイミング、ジョギングなどの有酸素運動を1回20~40分、週に3回以上行いましょう。