認知症予防のお話 運動について

今回は運動の視点から、認知症予防についてお話したいと思います。

過去の投稿で、認知症予防に大切な3本柱は「コミュニケーション」「知的活動」「運動」とお伝えしましたね♪

(詳しくは過去の投稿をご参照ください。)

認知症予防のためには毎日の生活の中で、軽い運動を継続して行うことが大切なんですが、ある運動を加えると、さらに認知症予防になるんです!

さあ、それについて学んでいきましょう!!

 

<認知症や軽度認知障害の身体的特徴>

認知症やその予備軍である軽度認知障害(MCI)の人たちに共通する身体的特徴があるのをご存じですか?

それは、「筋肉を使った反復運動で痛みや疲れを感じにくい」ということです。

認知症や軽度認知障害(MCI)の人は、筋肉から脳へ刺激を伝える感覚神経の働きが低下し、感覚が鈍くなっているためと考えられています。

 

<認知症予防には強めの筋トレが大事>

近年、認知機能向上のために高い成果を上げているのが、「強めの筋トレ」です。

筋肉からの刺激が通る脳幹という部分には、生命活動の中枢を担う「脳幹網様体」という神経線維の集まりがあり、ここに筋肉の強い刺激が伝わることで、脳が覚醒します。

その結果、失われた脳細胞の機能を刺激したり、眠っていた脳細胞を目覚めさせることができると考えられています。

 

<鍛えるべきは太ももの筋肉>

脳に伝わる筋刺激は大きいほど良く、それは筋肉の太さに比例します。

つまり、認知症予防のためには体の中で最も大きい筋肉=太ももの筋肉を鍛えるのが最も効果的といえます。

太ももの前側にある「大腿四頭筋」と、太ももの裏側にある「大腿二頭筋」を効率よく鍛えると良いそうです!

 

<太ももの前側のトレーニング(初級>

①まず、椅子に浅く座って背筋を伸ばし、両手で座面の端を持ちます。

②右足をまっすぐ伸ばし、10㎝を目安にゆっくり上げ下げします。

③太ももの前面を意識して10回繰り返します。

④足を左右入れ替えながら数セット行います。

 

<太ももの裏側のトレーニング(初級>

①椅子の後ろに立ち、背もたれに手を添えて立ちます(寄りかからないように)。

②右足を付け根から後ろに引き、片足立ちの姿勢になります。

③右足のひざ下のみを持ち上げるようにゆっくり曲げ伸ばしします。床につかないように足を浮かせたまま10回行います。

④足を左右を入れ替えながら数セット行います。

 

<トレーニングのポイント>

ポイントは、鍛える部分に意識を集中させることです。トレーニング前に鍛えたい部分を触ったり、軽くたたいたりすることも有効です。

強めの筋トレは週1回がベストだそうです。その際は、限界近くまで筋肉を使うことが大切。残りの6日で筋線維が修復され、筋肉が若返るそうです!

 

<筋トレ以外にも運動を>

ご紹介したような筋トレは週1でも良いのですが、認知症予防のためには日々の生活の中に運動を取り入れることが大切です。

体操や散歩などの軽い運動を、毎日30分程度行いましょう!

外に出ることも脳には良い刺激になります。1日1回は外に出るよう心がけましょう。

 

オンラインことばのリハビリ「ことリハ」では、認知症予防にも取り組んでいます。

また、認知症の方のリハビリや、ご家族へのサポートも行っています。

お困りの方は、ぜひ、ご連絡下さい!