生活習慣病のお話 肥満について

今回は、生活習慣病の肥満についてお話していきたいと思います。

肥満は、脳梗塞や心筋梗塞の原因になります。

また、肥満はそれ以外の病気を引き起こす原因にもなります。

できるだけ肥満を予防していきましょう!

 

<肥満とは>

肥満とは、脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態で、体格指数(BMI)が25以上のものをいいます。

肥満のタイプは「内臓脂肪型肥満」と「皮下脂肪型肥満」に分けられ、前者の方が生活習慣病を発症するリスクが高いといわれています。

内臓脂肪型肥満と糖尿病や脂質異常症、高血圧を合併した状態は、メタボリックシンドローム(代謝異常症候群)といいます。

 

<肥満の種類>

①内臓脂肪型肥満

・主に腸のまわりに脂肪が蓄積されます。

・比較的男性に多い。

・下半身よりもウエストまわりが大きくなるため「リンゴ型肥満」とも呼ばれています。

・内臓脂肪型肥満の方は、生活習慣病の発症率や合併率が高くなるといわれています。

②皮下脂肪型肥満

・主に皮下組織に脂肪が蓄積されます。

・比較的女性に多い。

・お尻や太ももなど下半身に蓄積されるため「洋ナシ型肥満」とも呼ばれています。

・内臓脂肪よりも減らしにくい傾向があります。

 

<肥満の判定>

肥満の判定基準は、身長・体重から算出されるBMI(体格指数:body mass index)が用いられます。

BMIが25以上で肥満となります。

 

BMI=体重 (kg) ÷ 身長 (m)²

 

(例)身長160cm体重72kgの人の場合

 BMI=72 ÷(1.6×1.6)=28.125 となり、BMIが25以上なので、肥満と判定されます。

 

<標準体重の求め方>

男女ともBMIが22のときが最も疾病が少ないことから、世界的にこの値22を用いて標準体重が求められます。

 

身長 (m)²×22=標準体重(kg)

 

(例)身長160cmの人の標準体重

1.6×1.6×22=56.3kg 

標準体重を超えないよう気を付けることが大切です!

 

<肥満が引き起こす病気>

・糖尿病、高血圧、脂質異常症

・脳梗塞

・狭心症、心筋梗塞

・高尿酸血症、痛風

・脂肪肝、膵炎

・膝、股関節、背骨、手指関節の障害

・睡眠時無呼吸症候群 など 

 

<肥満の人が気を付けるべきこと>

・食事は、できるだけ主食・主菜・副菜をそろえ、バランスよく1日3食食べましょう。

・野菜を先に食べ、ご飯を最後に食べる習慣をつけましょう。

・よく噛んで食べましょう。

・就寝直前に食べるのは控えましょう。

・お菓子や甘い飲料の摂りすぎに注意しましょう。

・アルコールは適量を守って飲みましょう。(※女性や高齢者は少量が望ましいです)

 

・適度な運動を心がけましょう。