脳卒中後うつ病の原因と特徴のお話

前回は、脳卒中後にうつ病になる方が意外と多いというお話をしましたが、今回は、脳卒中後うつ病の原因と特徴についてお話していきたいと思います。

脳卒中後うつ病の原因となるものは何か、脳卒中後うつ病にみられる特徴はどんなものかを分かりやすく説明します。

 

<脳卒中後にうつ病になりやすいのはなぜ?>

脳出血や脳梗塞などの病気では、脳の血管が障害されますが、このとき脳の中の気分や感情にかかわる部分が影響を受けて、抑うつ状態が現れることがあります。

そして、これに脳卒中を起こしたことによるストレスが加わると、うつ病が発症するといわれています。

 

<脳卒中後うつ病の原因となるストレスとは>

①身体や言語、脳の機能が障害されることによって、これまでの生活の中で当たり前のようにできていたことができなくなったことによる苛立ち・落胆

②生活環境や介護者との関係などの生活上の要因

③職場復帰の問題などの社会的要因

 

<脳卒中後うつ病にみられる特徴>

脳卒中後うつ病の発症には、前述したような様々な要因が複雑に絡み合っています。

脳卒中後に発症するうつ病の特徴として、抑うつ気分以上に、意欲の低下や活動性の低下(ほとんど活動・行動したがらない様子)が目立ちます。

また、うつ病に特有の1日のうちでの気分の変動(朝悪く、夕方に回復してくる)はほとんどみられません。