高次脳機能障害のお話 病識の欠如について

今回は、高次脳機能障害の「病識の欠如」についてお話していきたいと思います。

病識の欠如は、ご本人よりもご家族や周囲の方が悩んでしまう症状です。

対応方法など、参考にしていただけたらと思います。

 

<病識の欠如とは>

病識の欠如とは、病識の低下ともいわれ、自分自身の障害について正確に認識できないことで、自己認知の低下と関係しています。

脳血管障害や認知症、統合失調症などでみられる症状です。

実際の能力と自己の評価に乖離があるため、リスク管理が行えなかったり、適切な代償手段を用いることができないなど、リハビリや社会生活の障壁となります。

 

<病識の欠如に対する周囲の対応>

まずは病状・現状について丁寧に説明し、できること・できないことを整理して話します。

それでも理解が得られない場合は、危険のない範囲で実際にやってもらって、「できない」を実感してもらうことが有効です。

病識が欠如している方に「言って聞かせる」のは困難なので、頭ごなしに言い聞かせたり、否定することは避けましょう。