今回は、高次脳機能障害の一種の「半側空間失認」について、お話していきたいと思います。
半側空間失認は半側空間無視とも言われ、左側に出現することが多く、左半側空間失認は右大脳半球損傷の方の4割にみられると言われています。
どんな症状なのか、分かりやすく説明していきますね!
<見えているけど認識できない状態>
半側空間失認は、視力や視野の問題ではなく、見えているはずの左右どちらか(主に左)の空間を認識できない状態です。
見えていないのではなく、脳が認識できていないのです。
半側空間失認は方向性注意障害ともいわれ、無視が起きている側も、注意が向けられるようになれば認識できるようになります。
<右大脳半球損傷で左に起こることが多い>
半側空間失認は右大脳半球損傷で起こることが多く、その場合は左半側空間失認となります。
右大脳半球損傷の約4割に左半側空間失認がみられます。
まれに左大脳半球損傷で右半側空間失認が生じることがあります。
<こんな症状がみられます>
・顔が無視側と反対を向きがち
・無視側の食事を食べ残す
・無視側にある物を「無い」と言う
・車椅子や体の無視側をよくぶつける
・人とすれ違う時の距離がギリギリ
・無視側にある部屋や建物を見落とし、通り過ぎる
・本や新聞の無視側の文章に気づかず、読み落とす
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