今回は「同名半盲」という症状についてお送りします。
「同名半盲」は、前回ご説明した「半側空間失認」に似ている症状で、ぱっと見は見分けがつかないこともあります。
同名半盲とはどんな症状なのか、半側空間失認との違いは何なのかを知っていただけたらと思います。
<同名半盲は両眼の同じ側の半分が見えていない>
同名半盲(どうめいはんもう)とは、両眼の同側の視野が欠損し見えなくなることをいいます。
左同名半盲なら両眼の左半分の視野が見えていない状態です。
脳卒中や外傷などで大脳(後頭葉)が障害を受けることによって起こり、眼そのものの機能の異常ではありません。
<半側空間失認と同名半盲の違い>
半側空間失認は「見えているけど無視側に気づけない」
同名半盲は「半分見えていない」
<症状は半側空間失認と似ている>
半側空間失認と同名半盲は違うものですが、はたから見ると症状はとてもよく見ています。(症状の詳細は、前回投稿をご参照下さい)
しかし、同名半盲の場合は、見えていない側へ顔を向けることで容易に見えるため、顔の向きによる代償で視野をカバーすることが可能です。
半側空間失認は、顔を無視側に向けても注意が向かなければ見落としは改善しません。
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