今回は、失語症の種類について、分かりやすくお話していきたいと思います。
「失語症」と一口に言っても、そのタイプによって特徴が違うんですよ。
失語症について、少しでもご理解いただけると嬉しいです。
<大きく分けると非流暢型と流暢型>
失語症は大きく分けると、「非流暢型」と「流暢型」の2種類に分けられます。非流暢型は言葉がなかなか出てこないタイプの失語症です。
流暢型はスラスラと言葉が出てきますが、言い誤りが多いタイプの失語症です。
<非流暢失語の代表例「ブローカ失語」>
ブローカ失語は、言葉を聞いて理解する力は比較的保たれていますが、複雑な文になると正しく理解できないことがあります。
話そうとしても言葉がなかなか出てこないことが多く、出てきた言葉が誤っていることもあります。
聞いて理解するよりも、文字を見た方が理解しやすい方もいます。
<流暢失語の代表例「ウェルニッケ失語」>
ウェルニッケ失語では、言葉を聞いて理解する力が著しく低下します。ですから、相手の話していることを正しく理解できないことが多いです。
話し言葉はスラスラと出てきますが、言い誤りが多く、日本語にない言葉が出てくることもあり、言いたいことが相手に伝わりにくい状態です。
<最重度の失語症「全失語」>
全失語は、言葉を聞いて理解すること、話すこと、文字を読んで理解すること、字を書くことすべてが重度に障害を受けており、コミュニケ―ションをとるのが非常に難しい状態です。
コミュニケーションを取る時は、〇・✕や絵を指さしてもらう、表情やジェスチャーを活用するなど、周囲の工夫が必要です。
<軽度の失語症「失名詞失語」>
失名詞失語は、日常的な理解力はおおむね良好で、日常会話は比較的スムーズに行えますが、物の名前や地名など名詞がなかなか出てこないことが特徴です。
例えば、「リンゴ」と言いたくても言えず、「冬によく食べる、丸くて、赤い、青森なんかでよく採れる…」と特徴を説明するような話し方になります。
今回は、代表的な4つの失語症についてご紹介しました。
失語症についてのご相談やリハビリのご要望がある方は、ぜひ、ことリハにご相談ください♡
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