迷ったときには

私は今まで、自分のことに関しては、どちらかというと保守的でした。

よく言えば堅実な方を選んでいたとも言えますし、悪く言えば守りに入っていたのかもしれません。

そんな私ですが、ここ数年で、物事の選択の仕方が変わってきました。

やるかやらないか迷ったら、「やる方」を選択するようになったんです。

今までの私だったら、少しでもリスクを伴うことだったり、心配な要素があれば「やらない方」を選んできました。

私の物事の選択の仕方に変化があったのは、働き方を変えたことや、ここ数年で身近に起こったことで、人生の考え方が変わったことによるものだと思います。

 

実は、私はコロナ禍になるまで、すぐに働き方を変えようと思っていませんでした。いつかは病院勤務じゃない働き方でコミュニケーション障害の方をサポートする働き方をしたいとは考えていましたが、もっと先のことだと考えていました。ただ、病院を退院してからも時々私に会いに来て近況報告や悩みを話してくださる患者さんやご家族様を、どんな風にサポートしていけるだろうと常々考えていたんです。

そんな時、コロナが世の中に流行し、ただでさえリハビリを受けられず困っていた方たちが相談すら来れない状態になり、きっとこんな方たちは日本中にたくさんいるのだと思いました。

オンラインリハビリを始めるとき、たくさんの不安はありましたが、背中を押してくれたのは夫でした。「やりたいと思ったことはやったほうがいい」「やるなら早い方がいい」と全面的に賛成し、協力してくれました。きっと、私一人ではやろうと決断できなかったと思います。

オンラインリハビリを立ち上げることができ、リハビリをする場所がなくてお困りの方や、相談する場がなくお困りのご家族様をサポートすることができていることは、私にとって幸せなことですし、オンラインリハビリを立ち上げることを選択して良かったと感じています。

 

オンラインリハビリを始めて1年目は、実は身近で色々なことがありました。世の中はコロナ禍真っ只中で、色々なことが制限されたこと(実家に帰ることもできず、両親に会えないことが一番悲しかったです)。元気だった義父に多発性骨髄腫が見つかり、診断から僅か3か月で亡くなってしまったこと(コロナ対策で面会が許されず、お見舞いも行けませんでした)。妹が痩せてきていることが気になって健康診断に行くよう勧めたら、乳がんが見つかったこと(無事治療が成功し、今では元気に働いています)。健康そのものだった夫がラムゼイ・ハント症状群になり、右顔面が完全麻痺してしまったこと(幸い手術が上手くいき、リハビリも私の専門分野だったため毎日リハビリを続け、麻痺はかなり良くなっています)。

本当にいろんなことがあって、私の人生観が大きく変わりました。

命は有限であることを改めて実感し、健康であることも当たり前ではないと実感しました。そして、会いたい人に会えることも、やりたいことができることも、「いつでもできる」じゃないということを思い知らされました。

 

だから、私は、これからの人生は迷ったら「やる方」を選ぶことにしたのです。

人生は一度きりだし、いつまで命があるか分からないんだから、今日を一生懸命生きよう、やりたいことをやろう、良いと思ったことはすぐに取り組もうと決めました。事情によりすぐにできないこともありますが、できるだけ先延ばしにしないようにしています。

失敗することや上手くいかないこともあると思いますが、やらないよりきっとやった方が人生を前向きに生きていけいるように思いますし、人生が豊かになるように思います。

 

やりたいことは何か。こうなりたいという希望は何か。常に心の声に耳を澄ませてチャレンジしていきたい。

できるかできないかではなく、なれるかなれないかではなく、まずやってみて、一度きりの人生を大切な人たちと一緒に、前向きに思いきり楽しみたいと思います♪