今回は、高次脳機能障害の「注意障害」について、Q&A形式でお送りします。
注意障害は脳卒中の方の半数以上にみられるものなので、皆さまに知っていただけたらと思います。
Q1. 脳卒中や脳外傷になるとボーっとしちゃうのはどうして⁈
A1. 全般性注意障害といわれる症状です
→脳卒中や脳外傷後などの脳に損傷を受けた後は、ボーっとしている、全体的に反応が鈍い、という症状がよくみられますが、これらは全般性注意障害といわれます。
外からの刺激に対して反応が鈍くなっている状態です。
時間の経過とともに徐々に反応が良くなってくることが多いですが、それに伴い、今度は個々の注意力の問題が目立ってきます。
Q2. 一つのことに集中できないのはどうして⁈
A2. 持続性注意の障害です
→一つのことに注意を向けて、その注意を持続させるのが注意の持続という力です。この力が低下すると、注意力や集中力を持続させながら物事を行うことが難しくなります。
注意の持続は基本的な注意機能で、注意を持続できなければ、他の注意機能も上手く働かせることができません。
注意障害の方は、まずは注意を持続できるようになることが大切です。
Q3.周りのことに気を取られて気が散ってしまうのはなぜ⁈
A3. 選択性注意の障害です
→周りの様々な刺激の中から、自分が注意を向けるべきものに適度に注意を向けるのが選択性注意という力です。これが低下すると、注意を向けなければいけないものに注意が向けられず、他のことに注意が向いてしまい、適切な行動をとることができません。
次回も引き続き「注意障害」についてQ&A形式でお送りします!
ぜひ、ご覧ください。
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