「健忘」って どんな状態なの⁈

今回は「健忘」についてお送りします。

「健忘」という言葉を耳にすることがあると思いますが、健忘ってどんな意味なのか、どんな症状があるのか、健忘になる原因は何なのかよく知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

健忘について分かりやすくお話していきますね。

 

<健忘とは>

健忘とは、過去の経験を部分的にまたは完全に想起できなくなる(思い出せなくなる)ことを言います。

記憶障害のうち特に陳述記憶が障害された状態です。

陳述記憶とは記憶のうち言葉で表現できるもので、エピソード記憶や意味記憶のことです。

 (陳述記憶の詳細は、前回投稿をご参照下さい)

 

<健忘の分類>

①逆向性健忘

原因となった出来事(病気など)の前に起こった出来事に関する健忘

 

②前向性健忘

原因となる出来事の後の新しい記憶を保持できないもの

 

③感覚特異的健忘

ある感覚によって処理される出来事に関する健忘(例:失認)

 

<健忘の種類>

①一過性

脳外傷後などにみられる一時的な健忘

 

②固定性

脳卒中、脳炎、広範囲の虚血、心停止などの重篤な病気後にみられる継続的な健忘

 

③進行性

アルツハイマー病などの変性性認知症でみられる症状が進んでいく健忘

 

<健忘の原因>

・脳卒中や心停止など脳への血液または栄養の供給が低下する病気(脳梗塞、脳出血、心筋梗塞など)

・脳に影響を与える頭部外傷(脳外傷)

・けいれん発作

・脳炎

・脳腫瘍

・アルツハイマー病などの認知症

・栄養障害

・慢性のアルコール乱用

・重度の精神的ストレス

・特定の薬剤の使用、薬物中毒 など

 

健忘にならないよう、日頃から気を付けられることは気を付けていきたいですね。

健忘の症状でお困りの方がいらっしゃいましたら、ぜひ、ことリハにご相談下さい。