今回は、「脳梗塞」についてお送りします。
一口に「脳梗塞」と言っても、いくつか種類があります。
脳梗塞について正しく知っていただき、正しく予防していただけたらと思います。
<脳梗塞とは>
脳内の血管が細くなったり、血栓ができて血管が詰まった状態です。血管が詰まると血液の流入が止まり、脳に酸素や栄養が行き渡らなくなり、その結果、脳の神経細胞が壊死し、様々な障害が生じます。
血管の詰まり方によって、「アテローム血栓性脳梗塞」「ラクナ梗塞」「心原性脳塞栓症」に分類されます。
<アテローム血栓性脳梗塞>
脳内の太い動脈や頚動脈の動脈硬化が進行し、血液中のコレステロールが血栓を形成して血管を詰まらせたり、血栓が血管の壁からはがれて流れ、脳内の深部の血管を詰まらせてしまうことによって生じる脳梗塞です。
”アテローム”とは、粥状硬化(じゅくじょうこうか)という意味で、動脈硬化でおこる血管の変性のことを指します。
前触れである“一過性脳虚血発作”を生じていることが比較的多いと言われています。
<ラクナ脳梗塞>
脳内深部の極めて細い血管(穿通枝と言われる血管)が詰まるタイプの脳梗塞です。
小さな梗塞が多発することが多く、無症状の微小梗塞も多いです。
”ラクナ”とは小さな空洞という意味です。
高齢者に多く、症状は比較的ゆっくりと進行し、段階的に悪化していきます。
多発しなければ比較的軽症な場合が多です。
<心原性脳塞栓症>
心臓内にできた血栓が脳内血管まで流れて、血管を閉塞させるタイプの脳梗塞です。
特に心房細動という不整脈や心臓弁膜症などの心臓病をもっている方に多くみられます。心房細動は高齢者に多く、70歳を超えると
5~10%の人に起こるといわれています。
脳血管が突然詰まるため、重篤な症状が突然出現することが多く、死に至ることもあります。
<一過性脳虚血発作>
脳への血流が一時的に悪くなり、片方の手足のしびれや麻痺、言語障害、運動障害といった脳梗塞のような症状が短時間で現れて消える状態です。
脳血管を塞いでいた血栓が流れたり、溶けたりすることで血流が再開し、症状は一時的な発作として消失します。
一過性脳虚血発作を起こした48時間以内に脳梗塞が発症することが多いといわれてます。
脳梗塞の症状、原因、予防については、前回投稿の「脳卒中について」をご参照下さい。
早期発見、早期治療が大切です。気になる症状があったら、早めに病院に行き、医師の診察を受けましょう。
まずは、脳梗塞にならないよう、予防に努めましょう。
また、脳梗塞は再発する方も多いため、一度脳梗塞になった方は、再発防止に努めましょう。
脳梗塞後のコミュニケーション障害でお困りの方は、ぜひ、ことリハにご相談下さい♡
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