今回は、失語症の「話す」ことの障害についてお送りします。
失語症の症状の中で、最も目立つ(周囲が気づきやすい)障害が、「話す」ことの障害です。
失語症について、皆さまにご理解を深めていただけると嬉しいです。
<失語症とは>
脳梗塞や脳出血などの脳卒中や、頭部外傷や脳腫瘍などによって、脳の言語を司る領域が損傷され、言語機能が上手く使えなくなった状態です。
失語症になると、「聞いて理解すること」、「話すこと」、「読んで理解すること」、「書くこと」の全てに障害が生じます。
障害の程度は人によって様々です。
<話すことの障害とは>
失語症の「話す」ことの障害では、言葉がなかなか出てこない、反対に言葉がスラスラ出るものの言い間違いが多い、言いたい言葉と違う言葉が出てしまうなど、様々な症状がみられます。
重症の場合はほとんど言葉が出ないことや、意味がとれない言葉で話すこともあります。
軽度の場合は、日常会話は比較的スムーズに行えますが、時折言葉に詰まったり、複雑な説明が上手くできない場合があります。
<「話す」ことの障害でよくみられる症状>
・言いたい言葉が言えない
・言いたいことと違う言葉が出てしまう
・回りくどい言い方になってしまう
・前に言った言葉を何度も言ってしまう
・地名や人名など固有名詞が特に出にくい
・言葉の最初の音を言ってもらうと、言葉が出てくることがある
<「話す」ことの障害で周囲が気を付けること>
・言葉が出てくるまでゆっくり待ちましょう
・失語症の人が言いたい言葉が言えないときは、選択肢を出してあげるなどして話しやすくなるようサポートしてあげましょう
・言葉が出にくい症状が強い人には「はい」、「いいえ」で答えられるように話しかけましょう
・言い間違いが多い失語症の人と話すときは、正しく話せているか気を付けながら話を聞きましょう
失語症のリハビリに取り組みたい方は、ぜひ、ことリハにご相談下さいね!
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