今回は、「脳疲労」についてお送りします。
脳疲労は脳卒中などの脳損傷を起こされた方の多くにみられる症状です。
脳疲労との付き合い方を知っていただき、皆さまが生活しやすくなる参考になれば幸いです。
<脳疲労とは>
脳疲労は脳の易疲労性とも言います。
脳出血、脳梗塞などの脳卒中や頭部外傷による脳外傷などで脳が損傷された後にみられるもので、脳損傷前に比べると脳が疲れやすい状態になっていることを指します。
急性期によくみられる症状ですが、リハビリの難易度が上がったときや、自宅に退院した直後、復職や復学など生活に大きな変化があったときなどに顕著にみられたりします。
<脳疲労でみられる症状>
・頭がボーっとする
・集中できない
・ミスが増える
・姿勢を保てない
・強い眠気に襲われる
・相手の話していることが理解しにくい
・言いたい言葉がスムーズに出ない
・ろれつが回りにくくなる
・感情的になりやすい など
<脳疲労とうまく付き合う方法>
・慣れないものは短時間から始める
・こまめに休憩をとる
・疲れを感じたら無理に続けない
・疲れに自分で気づきにくい時は、周囲の人に声をかけてもらう
・いっぺんにたくさんのことに取り組まないようにする
・どれくらいで脳疲労がみられるのか本人も周囲の人も把握しておく
<脳は頑張っています>
脳を損傷すると、損傷した部分は今の医学では再生されないため、損傷していない残された正常な部分で様々なことを行っています。
例えば、脳の30%を損傷したら、100人でやっていた仕事を70人でやっているような状態です。
ですから脳は自ずと疲労しやすくなります。
ご自分の脳疲労の状態に合わせた工夫が必要です。
慣れてくると脳疲労しにくくなってくる方も多いので、長期的に様子を見ることも大切です。
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