今回は、失語症でおこる数字や計算の障害についてお送りします。
失語症になると、数字や計算が苦手になることがあります。
皆様に失語症についてご理解いただけますと幸いです。
<失語症とは>
脳梗塞や脳出血などの脳卒中や、頭部外傷や脳腫瘍などによって、脳の言語を司る領域が損傷され、言語機能が上手く使えなくなった状態です。
失語症になると、「聞いて理解すること」、「話すこと」、「読んで理解すること」、「書くこと」の全てに障害が生じます。
また、数字の理解や計算に障害がみられることがあります。
<数字や計算の障害とは>
失語症になると数字を聞いたり、読んだりして理解することの低下や、計算能力に低下がみられることがあります。
また、理解できている場合でも、言い間違い、書き間違いがみられることがあります。
失語症が軽度の方では、数字や計算の障害があまり見られない場合もあります。
失語症が重度の方でも、時計やカレンダーの理解は可能なことが多いです。
<数字や計算の障害でよくみられる症状>
・数字の聞き誤り、読み誤りがみられることがある
・数字の言い誤り、書き誤りがみられることがある
・重度では簡単な計算も困難になることが多い
・九九が困難になる人が多い(言葉を介して覚えているため)
・軽度では問題なく計算できる人もいるが、掛け算や割り算、繰り上がり・繰り下がりなどで混乱したり、ミスが生じる人もいる
<数字や計算の障害で周囲が気を付けること>
・失語症の人は数字を聞いて理解するときに誤って理解することが多いので、数字に関わる話をするときは文字で書いて見せながら話しましょう(時間、金額、など)
・数字を言い間違えたり、書き間違えたりすることも多いため、必ず確認しましょう
・自力で計算が難しい人も、電卓であれば正しく扱える失語症の人もいます
失語症でお困りの方やリハビリに取り組みたい方は、ぜひ、ことリハにご相談下さいね。
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